Catalyst

触媒として介入する

組織改革の仕事は、外から正しい答えを持ち込むことではない。反応が起こる条件をつくることである。

触媒は、自分の力で反応を起こすのではない。もともとそこに存在する力関係、関心、競争、違和感、期待を利用し、反応が起こりやすい条件をつくる。組織も同じで、人を直接動かすのではなく、人が自分から動く条件をつくる

ある場面では、責任者が一気に全員を集めようとしたのを止め、数名との深い議論に切り替えるよう強く求めた。別の部署では、逆に何もしなかった。既存の仕事を真面目に整理している人ほど、丁寧に説明すればするほど「今までを否定された」と感じることがあるからだ。

一方では押し、もう一方では待つ。行動は正反対だが、上位の判断原理は同じである。相手を直接説得するのではなく、相手が自分から動く条件をつくる。

見えていないこと自体は、問題ではない

営業の仕組み化が失敗する最大の理由は、機能でも精度でもなく、現場の納得感である。そして、自分に見えないものが他人に見えていること自体は、実は問題ではない。見ている相手が浅いと問題になる。

数字を出す側が市場を理解していると信じられれば、多少見えないままでも受け入れられる。逆に、どれだけ透明でも、出している側が浅いと分かれば何も通らない。だから余地の出力には、市場側の理由を必ず一行付ける。単なる確率ではなく、営業が現場で検証できる命題として出す。

本ノートは、実際の製造業向け営業基盤の導入プロジェクトを題材にした議論をもとに構成しています。 顧客企業を特定しうる情報は含みません。