Describing the Work

正解を与えるより、記述してもらう

進捗段階や管理項目を決めるだけなら、外部の専門家が設計する方が速い。それでも、あえて現場と一緒に決める。

実際の案件を見ながら、「何が最初なのか」「どこまで行けば次の段階なのか」「何を見れば前進したと判断できるのか」を、本人たちに言葉にしてもらう。

すると、それは単なるシステム設定ではなくなる。自分たちの仕事の進め方を、自分たちで記述する作業になる。

余地や数字を見せると、どうしても「他人が自分を見ている」構図になる。ステージと列の順序を決める作業は、その主語を入れ替える。表の並びを決めるには、何が先で何が後かを言語化しなければならないからだ。

ベテランほど、言葉にしたことがない

経験の長い人ほど、仕事の進め方を身体では理解していても、言語化したことがない。だから、項目や順序を一緒に決めること自体が、営業プロセスの振り返りになる。

ここでも、外から答えを与えているわけではない。相手が自分の中に持っている知識を、表に出す条件を作っている。最初に仕様が書けないのは能力の問題ではなく、判断の多くがまだ言葉になっていないからである。

本ノートは、実際の製造業向け営業基盤の導入プロジェクトを題材にした議論をもとに構成しています。 顧客企業を特定しうる情報は含みません。