Past, Present, Future

余地には三種類ある

余地と一口に言っても、根拠の出所と時間軸が違う。どれから出すかで、定着するかどうかが決まる。

  • 案件の取りこぼし(過去) ── 現場が自分で決めたステージ定義から自動的に出る。
  • 顧客の余地(現在の取引構造) ── 顧客・製品・工程の構造から出る。外から持ち込む数字。
  • 成長分野の余地(将来) ── 営業本人の仮説でしか出ない。

最初の余地を「案件の取りこぼし」にするのが合理的である。現場が合意した定義から導かれるので、経営者に出しても現場が反論できない形になる。逆に、顧客側の余地を先に出すと、根拠が外から来るので現場が乗れない。

層ごとに、別の会話をする

余地は経営者へのメッセージであり、現場向けの言語はステージと列である。同じシステムの中で、層ごとに別の会話が成立するように設計する。この二重性を用意しないまま「全社で同じ画面を見る」と決めると、どちらの層にも届かない。

順序を飛ばさないこと。これは丁寧さの問題ではなく、構造の問題である。

本ノートは、実際の製造業向け営業基盤の導入プロジェクトを題材にした議論をもとに構成しています。 顧客企業を特定しうる情報は含みません。